問題
触媒作用:化学反応が進行するには,エネルギー状態がエネルギーを越えなければならない.は,この活性化エネルギーを下げ,ハードルを低くするので,化学反応のを上げる.生体内では,生体触媒であるがこのはたらきをする.
基質特異性:酵素が作用する物質をという.酵素は複数の基質と結合して酵素―複合体をつくる.そして複数の基質を連結して生成物をつくる.生成物は,酵素から離れ,フリーになった酵素はまた連続して生成物をつくっていく.基質が結合する部位を部位という.部位には,特定の基質しか結合できない.これを基質性という.
反応速度:酵素の濃度を2倍にすると反応速度もになる.基質の濃度を低濃度で2倍にした場合,反応速度もになるが,高濃度では,頭打ちになり,反応速度はになる.
最適温度と最適pH:酵素がはたらく最適温度は,だいたい哺乳類のと同じ38℃くらいである.60℃以上では,酵素はし,失活する.また,pHも酵素がはたらくのに最適な値がある.胃ではたらくは,胃酸環境のpH2あたりが最適である.口内ではたらくは,pH7あたりが最適で,小腸ではたらくは,pH8くらいが最適である.
補酵素:酵素だけでは,反応が進まないものもある.酵素に加えてとよばれる低分子の有機物が作用すると反応が進行する.
例:NAD+, FAD(の過程ではたらく脱水素酵素の補酵素),
NADP+(の過程ではたらく脱水素酵素の補酵素)
補酵素は,セロハン膜のにより酵素と分けることができる.
酵素反応の調節:代謝経路において,最終産物が,初期反応の酵素のはたらきを抑えるしくみがある.これを調節という.
例:成長ホルモンをつくるとき,成長ホルモン刺激ホルモンがでつくられる.これにより成長ホルモンの産生が促進されるが,ある程度成長ホルモンがつくられると,脳下垂体での成長ホルモンホルモンの産生が抑えられるようになり,成長ホルモンの産生が調節される.
アロステリック酵素:活性部位以外に部位を持ち,基質以外の物質(阻害物質)がここに結合すると活性部位の立体構造が変化して活性が変化する酵素をいう.アロステリック部位に阻害物質が結合して酵素反応が阻害されることを的阻害という.
的阻害:基質とよく立体構造をもつ物質があると,基質のかわりに活性部位に結合し,酵素のはたらきを阻害する.これをいう.
例:ヘモグロビンに一酸化炭素が結合し,を体内に運べなくなる一酸化炭素中毒.
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