有機化学テスト
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化砒素(砒化,シン)
体 化合物だが体,性
ヒ化ガリウム (GaAs) やヒ化インジウム (InAs) 等の化合物半導体の原料として重要である。アルシンを原料としての半導体製造においては、有機金属気相成長法(MOCVD)やガスソース分子線エピタキシー法(GS-MBE)が用いられる。原料ガスとしてアルシンを管内に送り込む方法で、均等に層を積み上げる成長工程を担う。
アルシンの化学式はAsH3であるため、その分子量は、77.95である。アルシンの常圧における融点は-116 ℃、沸点は-62 ℃なので、常温常圧では気体として存在する。なお、気体のアルシンに色は無い。
濃厚な硝酸銀水溶液では、ヒ化銀を含む黄色の複塩 Ag3As·3AgNO3 が沈殿する。このように、そもそも還元性を示す物質なので、強力な酸化剤とは、爆発的に反応する。したがって、引火し易く、爆発に至る場合もあるので、取り扱いには注意を要する[1]。ヒトに対してアルシンは猛毒であり、アメリカ合衆国産業衛生専門家会議(ACGIH)の勧告によるアルシンの許容濃度は、時間加重平均濃度にて 0.005 ppmである。アルシンを大量に吸入した場合、血液・腎臓に影響が出て、最悪の場合には死に至る。
アルシンに曝露された結果の症状は、数時間から数日遅れて現れる場合もあるため、その間は医学的な経過観察が必要とされる。
水銀
体 常温で唯一の液状
古来の日本語(大和言葉)では「みづかね」と呼ぶ。漢字では古来「汞」(拼音: )の字をあて、標準中国語(普通話)でもこの表記が正式である(中国では「水銀」は通称として用いられる)。
英語名 mercury は14世紀から用例があり、占星術や錬金術の分野で最初用いられたものである。これは、天球上をせわしなく移動する水星を流動する水銀に結びつけたものとも、また、液体で金属であるという流動性が、神々の使者として天地を自由に駆け巡ったヘルメース(ギリシア神話の神で、ローマ神話のメルクリウス(Mercurius)と同一視される)の性格と関連づけられたためともいわれる。
第二水銀(コウ)
体
かつて塩化水銀(II)を水で薄めた昇汞水は、殺虫剤や伝染病予防法施行規則第24条に指定された3番目の消毒液、防腐剤であったが、あまりにも毒性が強いため、現在は使用されていない。また、写真の現像液としても使用された。生物学の実験に際して昆虫を無菌飼育するときに卵を無菌化する殺菌剤や、ギルソン液などの固定液の原料として塩化水銀(II) が挙げられることがある。
第一水銀(コウ)は物で体
光に当たると塩化水銀(II) と金属水銀に分解する。毒性は塩化水銀(II)よりは弱いが、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている。白色またはやや黄ばんだ白色をしていて水には溶けにくい。
アンモニア水と反応すると黒色に変わる。
第二水銀(コウ,水銀(Ⅱ) 体 色または黄色
古くは、殺菌剤,防腐剤,結膜炎の治療に用いられたが、今日では多くの国で法律により使用規制を受けている。
ロサール(水銀サリチル酸ナトリウム)
体 有機化合物
チメロサールはやや不安定な化合物であり、光によって分解する。またナトリウム塩であるため水に溶けやすい。チメロサール全体のモル質量は404.81であるが、水銀の原子量は200.59であるので質量のほぼ半分を水銀が占めている。投与されたチメロサールの一部は、好中球やマクロファージによって無機化される。
チメロサールは殺菌作用を持つことから、1930年代からワクチンや目薬の保存料として利用されてきた。しかしチメロサールは体内で分解してエチル水銀を遊離するため、アメリカを中心に水銀による被害と疑われる自閉症患者の事例が報告されるようになった。1990年代に入るとワクチン中のチメロサールの含有量を低減したり、他の殺菌剤への転換が進められるようになった。これはワクチン1本ずつに含まれる有機水銀量はわずかであっても、乳幼児期には三種混合ワクチンなどの予防接種を繰り返すことで、結果的にかなりの量の水銀が体内に入ることが危惧されたためである。世界的にも、ワクチン保存料としての使用は論争の的となり、欧州連合では、定期的な小児期ワクチンから段階的に廃止され、他の少数の国でも大衆の不安に応える形で使用が廃止された。日本でも予防学的な観点から、ワクチンからチメロサールを除去・減量する努力が行われている。
セレン 体 半
セレンはギリシャ神話の月の女神セレネから命名されている。これは、周期表上でひとつ下に位置するテルル(ラテン語で地球を意味する Tellus から命名)より後に発見され、性質がよく似ていたためである。あるいは地球の「上」に位置するためとも言われる。
セレンのように、周期表上で並ぶ元素が天体の配置になぞらえて命名された例は、ウラン・ネプツニウム・プルトニウムにも見られる。
セレンは自然界に広く存在し、微量レベルであれば人体にとって必須元素であり、抗酸化作用(抗酸化酵素の合成に必要)がある。克山(クーシャン)病(Keshan disease:中国の風土病)やカシン・ベック病 (Kashin-Beck disease) の原因としてセレン欠乏が考えられている。一方、必要レベルの倍程度以上で毒性を示すため、過剰摂取には注意が必要である。
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