命題p⇒qを証明するとき,そのままでは証明できないが,を取ると証明しやすくなることがある.こういう時は,を証明して,もとのも正しいとする.
ちなみに,命題が正しいとき,は正しい.
逆が正しいとき,その対偶であるも正しい.
問題1.x+y<7ならば,x<3またはy<4
この命題が正しいことを証明せよ.
対偶は,
x3y4ならば,x+y7
不等式は同じ方向を不等号が向いているとき,足すことができる.
|
|
|
x≧3 |
+) |
|
|
y≧4 |
―――――――――― |
|
xy≧ |
よって対偶はである.
すなわち元のも真である.//
証明を終わるときは,のマークか,Q.E.D.をつける.
だから:
すなわち:
こういう数学記号も使ってよい.
問題2.x−y<8ならば,x<3またはy>−5
この命題が正しいことを証明せよ.
対偶は,
x3y−5ならば,x−y8
今回は,y≦−5を変形してy5とする.
不等式の和は,
|
|
|
x3 |
+) |
|
|
y5 |
――――――――――― |
|
|
x−y8 |
よって対偶がであるので
元のも真である.//